すわほうじん153号
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スィーツオアシスにようこそ〈菓子歳時記〉その18リモートと対面と 法人会会員「岡谷精良軒」 原昭徳 先月の中旬、新聞で大手通信グループが、原則リモートワークにという記事を読んだ。自宅が勤務地となり、全国どこに住んでもよいという。あの巨大グループがとビックリした。通勤時間というものがなくなって転勤もなく、好きなところに住める。これは大きなメリット。出社時の交通費も支給されるらしい。ビジネス環境の進化のスピードは、年々早くなっているように思う。 かえりみて自分だが仕事の性格上、残念ながらリモートワークはなかなかむずかしい。感染症対策はもちろんしているし、距離もとるよう気を配っているのだが、対面するのが基本。自分自身が店頭に立つことはあまりないけれど、そこでのたわいもない天気の話なども含めた接客も込みで商品、という気持ちもある。 先日、原材料などで取り引きのある業者さんが、いつもの時間を過ぎても納品におとずれない。どうしたのだろうと電話をすると「入社まもない新人が配送担当になったので、迷っているのかもしれない」とのことだった。それならしかたなしとしばらく待つこと20分ほど。気が付くと店の前に、一台の白い商用バンが停まっていた。が中からはなかなか誰も出てこない。しばし時間が経ち、明るい茶髪にえんじ色のパンツ、作業ジャンパーの青年が降りてきた。二十歳そこそこにみえた。 搬入口のとびらが開き、抱えた小豆を置くのをまって「なれないと道迷うよね」と僕がいうと彼は苦笑い。いくつかの注文した材料を車までとりにいき、すべて搬入口脇のいつもの場所におくと、その青年は少しはにかんだ感じでこういった。「また使って下さい」 そのあと、同じ業者の担当営業さんに確認することがあったので電話をしたのだが、このことを伝えた。最近ちょっと聞かない言葉だった、しかも新人さんで。ほめてあげてほしいと。なんだかその彼から、いろいろ教わった気持ちになった。見た目も涼しげな水まんじゅう。中はこしあんで、思いのほかさっぱり味

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